《人間関係が苦手なのは、たいした人に会ってないだけ。すごい人に出会うほど、どんどん人が好きになる。》
そこそこ大きな会社に勤めているとき、
社長と直接仕事をしたことがある。社長を含む少人数で出張中、本社で人と機械に問題が発生し、夜中に突然呼び出されたことがあった。出張先のため人手が足りず、本社からの情報収集と関係機関への報告に追われた。人の状態も機械も刻一刻と様子が変わる。社長は私に「指示通りやれ」と報告書の作成を指示した。
校正と修正を繰り返し、何度もやりとりしつつ、社長は人の対応、機械の対応、関係する会社や機関との調整など、少ない人を上手に使って捌いていた。
報告書を作成中、あまりに的確な社長の指示がわかりやすい、などと今思えば失礼な発言をしたところ、
「当たり前だ、仕事できる奴から直接指示受けてんだからやり易いに決まってんだろ。」
と、一蹴されました。
結局起きた問題は最悪な状態で幕を閉じたのだけど、学ぶことも多かった。
これ以降、「部下は上司を選べないっていうけどそんなことはない。できる上司には忠実だし、何したいかわからん奴について行く必要はない」
と思うようになった。
別に「どんどん人を好きになろう」とは思わないけど、自分が「すごい人に出会えた」と思う時があるなら、「人間関係が苦手」ってことはないと思う。それなりにうまくやってるってことだと思う。
- 作者:梯谷幸司
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