豊かなココロと卑屈な気持ち ~麗生🖤leopeolily

「ココロが豊かになる言葉」を解釈してみました。言葉1つ、考え方1つで癒されます。ココロ豊かに過ごしましょう。

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桜の木が教えてくれたこと。 ~麗生🖤



「言葉1つ」「考え方1つ」でココロ豊かに過ごしましょう。

少し卑屈でごめんなさい_(_^_)_




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《羽を休めていた鳥が大空に飛び出せば、他の鳥より高く舞い上がる。他の花より早く咲いた花は、散るのもまた早い。人間も同様である。なかなか仕事が成功しないと言って嘆くことはない。それをココロに留めておけば、人生の途中で投げやりになることもないし、焦って成功を求めることもない。》

桜の木が教えてくれたこと。 ~麗生(れお) 豊かなココロ
桜の木が教えてくれたこと。

20代の頃に勤めていた仕事先の敷地内に、

大きな桜の木があった。
その桜の木の下には金属や廃材、使用されていないドラム缶などが乱雑に置かれていたのだが、敷地内有効活用のため、それらを撤去することとなった。
撤去後改めて見てみるとそこは、テニスコート片面ほどのスペースに砂利やレンガなどが無造作に敷かれ、少し手入れすると有効活用できる場所なのに勿体ない使い方をしていたんだなぁと思うような開けたところだった。
所どころに生えている雑草を抜き、でこぼこしていた地面を少しならす程度で、駐車場や憩いの場としても使える使い勝手のいいスペースとなり、春になれば桜の花が咲き、その桜の木の下で花見もできるようになった。

それから数年後の春、

高齢の社長が会社を退くこととなり、退社される社長ご本人の希望もあって、敷地内の桜の木の下で社長交代のセレモニーを行う事になった。
セレモニーは、例年の桜の開花時期より1~2ヶ月ほど早く計画されたので、「桜の花が咲く時期まで待てばいいのに」という意見もあったが、様々な事情により、セレモニーの時期を延ばすことはできなかった。

時期を待てないなら

花を咲かせる時期を早めたらいいという妙案が持ち上がり、桜が好きだった社長のために花を咲かせるための秘策が検討された。

その秘策というのは、桜の木周辺を暖めて、桜の木に「春が来た」と錯覚させ、開花を早めようというものだ。

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桜の木の周りを透明のシートで囲い、ビニールハウスのような状態にした。雪が降りそうな寒い夜には野外用のストーブを使用し、朝方まで空気を暖めることもあった。会社の中に、木に詳しい人がいるわけでもなかったが、素人が考え出した秘策もあながち間違いではなかったようで、例年桜が咲く時期よりずっと早くに花を咲かせることに成功した。

開花宣言どころか周辺には芽吹いている桜もない中、その敷地内に見事に咲き誇る桜は格別、本当に美しかった。
僕たちは、セレモニーに開花を間に合わせることができたという満足感と、退社される社長がにこやかに桜を見上げて「ありがとう」と呟く様子を見て感動し、達成感すら感じていた。

この桜の花を見るたび、今日の日を思い出すかもしれない、なんて事を考えながら。

ところが翌年どうしたことか、

その桜の木は1つも花を咲かせなかった。


他の桜の木は咲いているのだから、その年が特に異常気象だったというわけではない。周辺を見渡してもその桜の木だけが咲いていないのだ。
昨年、咲く時期ではないのに無理矢理手を加えて木に負担をかけてしまったことが原因ではないか、自然の摂理に反したからこんなことになったのかと、咲かない桜の木を見て嘆く人もいた。

調べてみると、桜の木が咲かない理由には「肥料不足」「剪定失敗」「夏の水切れ」「土壌の酸欠」等があった。

花木にとって、花を咲かせるというのはその植物自体に多くのエネルギーを要するらしい。桜の木も然り、肥料を与えてエネルギーを補給しなければ、体力がなくなって花が咲かなくなる。特に花が散った4~5月は木が疲労しているので肥料が必要だ。9月頃、花芽形成の大切な時期に環境の変化があると、翌年の開花に影響を与える。そして、12月~春にかけてさらに肥料を与え、開花に備えるという大切なプロセスがあることを知った。


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この桜、外部から人工的な気温の変化を強いられ、

自分のペースを狂わされて戸惑ったんだろう。
狂わされたままケアされることもなく放置され、回復のタイミングも栄養も与えられず、疲労したままの状態に陥ってしまった。
「早く咲けっていうから無理やり咲かせたのに放置かよ」
と、桜が花を咲かせない意思表示をすることになるのだが。

それに気づかない我々は、「咲いた咲いた」と喜んだあと、桜に肥料を与えて労う事もなく放置、翌年花を咲かせない状態を見て初めて桜の疲労に気づくのである。

無理矢理何かを「やろう」としたり「やらせよう」としても

あまり上手くいかない。
時に、自分を奮い立たせようと必死になることもあるが、そう長くは続かない。流れや勢いで無理をすると、あとで必ずしわ寄せがくる。
無理矢理頑張ることが悪いとは言わないけれど、そうしたあとは栄養を摂り、十分な休息が必要だ。あの桜と同じように、人のココロや身体にも休息が必要なのだ。

羽を休めていた鳥が大空に飛び出せば、他の鳥より高く舞い上がる。他の花より早く咲いた花は、散るのもまた早い。人間も同様である。なかなか仕事が成功しないと言って嘆くことはない。それをココロに留めておけば、人生の途中で投げやりになることもないし、焦って成功を求めることもない。

自分を奮い立たせようと無理矢理努力する人が、結果を早く求めようと焦ってしまうのはよくあることだ。
しかし、桜の木が教えてくれたように、無理矢理努力したあと休息が必要なのだとしたら、あなたのペースのそのやり方でいいと思う。そのやり方で納得できないのなら、誰かにアドバイスをもらうという手もあるだろう。そして、疲れたときは疲れたと言って、おいしいものを食べて休んで、力を蓄えればいい。

そのうちきっと、上手くいく。

豊かなココロで。

🌸桜の木のその後🌸

以前桜の木の下に、金属や廃材などの重量物が長期間置かれていたために土が固くなっていたこと、栄養不足だったことも、花を咲かせなかった原因のようです。土を柔らかくしたり肥料を与える処置をすることにより、数年かけて花を咲かせるようになりました。


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