《楽しいから笑う。笑うから楽しい。
やる気があるからやる。やるからやる気が出る。
才能があるから行動する。行動するから才能が現れる。》

250ccの自動二輪車を所有していた。
どちらかと言うと、最先端の技術を駆使したレプリカタイプより、少し古めかしいネイキッドタイプのものが好きだった。むき出しのエンジンから響く音と、回転数に応じて変化する振動などを楽しみながら、晴れた日には色々な場所へ出掛けていた。
運転に疲れたときは、観光客が大勢いる峠の有名な休止点ではなく、トイレも自販機もないような、誰もいない静かな場所を見つけては休憩していた。
エンジンを止めると、自動二輪のシャフトがカラカラ回り、金属音だけが聞こえる。
風や草木が揺れる音、セミや鳥の鳴き声が耳に入り、振動でしびれた体さえも音が鳴ってるように感じた。
自動二輪から降りてごろんと横になり、昼寝をする。
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もともと乗ってみたいと思う自動二輪車があったので、それを所有するために免許をとったわけだが、所有の目的が達成されると、自動二輪に求める欲求が変わっていった。
変わったと言うより、どんどんはまっていったと言うべきか。
好きだから乗る、乗るから楽しい。楽しいから好きだ。
まさに
「卵が先か鶏が先か」
の因果性に通じる。
その答えがそれほど重要ではないにしろ、
「好きだから」
「楽しいから」
「悲しいから」
「腹立つから」
という感情が、行動のきっかけになることは間違いない。