《「あなたには無理だよ」という人の言うことを聞いてはいけない。》
例えばその社員の1人が、
「退職して語学を学び、海外で就職したい。」と言ったとする。その人が所属する会社は、コロナ渦においても業績はよく、大幅な年収アップに繋がらなくとも、その会社に所属してさえいれば、本人も家族もいきなり食いっぱぐれることはない。わざわざやめる必要もないだろうに。最終目標が海外で就職なら、今の会社に在籍しながら語学を学び、それから退職でもいいのでは?なんてことも考える。
その人は
本気で語学を学び、海外で就職したいと思ってはいたけれど、子供さんのいる既婚者だったので、退職後、収入が減って生活に困ることはないのか、しっかり計画をたてた上での決断なのか、あまりに無計画に夢を追いかけているなら、退職を思い止まらせる必要もあると思い、余計なお世話と思いながらも本人から話を聞くことにした。
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話を聞くと、
家族でしっかり計画をたてられていることがわかった。
本人の配偶者に留学経験があり、居住地、就職先や子供の通う学校など、今後の生活の必要な処置について、すでに現地と調整されており、ご家族で英語圏に永住する予定である、とのこと。退職することによって一時的に収入はなくなるが、本人の貯蓄と配偶者の収入があるので、いきなり困窮することはないという。
なんにせよ、自分のやりたいことが出来そうな今の流れに乗って、前向きにやっていきたい、ということだった。
余計なお世話かもしれないと思いながら話を聞いたら、本当に余計なお世話だったと恥ずかしくなるほど、本人はしっかりしたビジョンを持っていた。
しかし、
退職理由の詳細を知っている人はほとんどいなかったので、「独身でもないのに会社やめて大丈夫なのか?」「英語話せるようになるまで会社やめなきゃいいのに」などと心配する人もいた。中にはあからさまに「あの人には無理だよ」「退職したことをきっと後悔するさ」なんて言う人もいた。
これは余計なお世話を越えた発言だ。
同じ会社の群れから飛び出して新しいことを始めようとする仲間の足を引っ張る発言。
「無理だよ、あなたには無理だよ、独身でもあるまいし、退職してやりたいことをやるなんて、そんなのあなたには無理だよ。」
うんうん。・・こういう発言する人いますよ・・
自分で文字を打ち込んでおいて、気持ちが悪い笑
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「あなたには無理だよ」という人の言うことを聞いてはいけない。
新しいことを始めようとすると、
必ず足を引っ張る人が出てくる。ヒガミなのか、羨ましいのか、なぜかはわからないけれど、必死にやめさせようとする人が現れる。「ただのヒガミか」と思えば適当にあしらってその場を離れればいいし、発言を聞いて思い当たるフシがあるなら「○○の部分は準備し直そう」と利用してしまえばいい。
今の環境から飛び出して新しいことを始めたり、新しい境地へと進み出したら、どんな人だって不安な気持ちに襲われる。
その不安は、新しいことを始めようとした人にしか感じられない尊い不安だ。
「あなたには無理だよ」と囁く人には到底理解できない崇高な不安なのだ。
だから
「あなたには無理だよ」という人の言うことを聞いてはいけない。
3月9日にその方は退職し、4月から新しい生活を始める。不安なこともあるだろうけれど、自分で決めた道に自信を持ち、楽しんで過ごしてほしいと思う。
きっと今よりずっと、自分のココロを豊かにしてくれる。